先日、某芸能人のとある発言が物議を醸しました。
【発言物議 デヴィ夫人は反論】https://t.co/xZD5tPJDQw
デヴィ夫人が、「不妊の一番の理由は堕胎」だとして、人工妊娠中絶を禁じるよう求める発言をテレビ番組で行い、物議を醸している。デヴィ夫人は取材に「私の知る限り不妊の多くは堕胎の経験者」とコメント。産婦人科医は「完全な事実誤認」。
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) October 27, 2020
このような発言の経緯や裏側について考察してみます。
「不妊の9割は堕胎による」は間違い
まず結論から言うとこの発言は事実と異なっています。
夫人の発言は問題外でいつまでもご意見番として起用する局にも問題がある。そして、本来違法の中絶を指す「堕胎」という言葉を合法的な人口妊娠中絶を指して使われていることも問題視したい。当事者をこれ以上傷つけないで欲しい。 #NewsPicks https://t.co/W6xn0jDvmp
— 宋美玄@医者が教える女体大全発売中 (@mihyonsong) October 27, 2020
2020年10月24日に放送された関西テレビ番組内での発言でした。
この発言は正しいのか?
専門家の言葉を借りると、確かに”妊娠しづらくなる”と昔は言われていたそう。しかし医療技術の進んだ現代では滅多にないとのことです。当然9割という数字に全く信憑性はない。
メディアのもつ力というのは凄まじく、一気に情報が世の中に広まってしまいます。SNSが主流の今、このような誤った発言が世に浸透することはかなり恐ろしいことなのです。
不妊の現状
”不妊”と聞くと他人事のように聞こえるかもしれません。しかし日本の夫婦の5.5組に1組は不妊に悩まされているというデータがあります。
少子化が叫ばれている日本ですが、不妊治療等に関する対策や手当ては海外に比べ進んでおらず。悲しいことに世間ではあまり関心のないトピックスになってしまっているのが現状です。
ましてコロナ禍の今、ますます不妊に対する扱いは薄れていっている気がします。そんな中でのこの発言。不妊治療者やカップル達はもちろん、不妊に関わらず世の中の多くの女性が怒り心頭なのも理解できます。
(もちろん男性側の不妊もあります。)
まさに同じく女性であり一時代を築いてきた夫人の発言だからこそ、世間のリアクションやショックも大きいのでしょう。

デヴィ夫人が伝えたかったことは?
個人的には、夫人の発言を読み解くにあたり正直「ここまで批判されるべきか?」とも感じます。
確かに発言が与えたダメージは大きいですが…
当たり前ですが堕胎をするすべての人が悪いといっている訳ではなく「そういうこともある」くらいのニュアンスで伝えたかったのではないかと私は思うのです。まずはこういった事実を知って欲しい。堕胎が悪いでもなく、不妊が悪いでもなく。関心を持って欲しいというのがこの発言の真意なのではないかと私は解釈しました。
※完全に私個人の感想です。
少子化対策に向け、菅首相の不妊治療助成制度の拡充は素晴らしいと思う。しかし、私の知る限り不妊の多くは堕胎の経験者。卵子と精子が受精し、自然に子宮着床したものを掻爬したり手動真空吸引法により人工中絶させた結果、不幸にも不妊症になる方もあり、幸運にもその後妊娠する方もあります。つづく
— デヴィ スカルノ (@dewisukarno) October 27, 2020
とはいえ、デリケートな問題であるために敏感に反応してしまうのはわからなくもありません。言葉の鋭利さも相まって、批判が殺到するのも頷けます。不快に感じた方も多くいらっしゃるでしょうから、発言に対して謝罪すべきなのは当然の話ですね。
しかし発信源こそマイナスですが、これにより関心が高まることはポジティブなことだなと思います。他にもっと方法はあるのでしょうが、悲しいかな人は悪いニュースには食いつく傾向があるのです…。
おわりに
「暗い将来しか待ち望んでいない」「こんな国で子供が産めるか」という心理が働いてしまうのが今の少子化時代における問題点です。
そこを根本的に変えていくにはこの国の経済や教育、福祉…あらゆる面で腐った部分を排除していかなければならない。菅政権はこの悪路にまみれた道を正しくしていけるのか?問題ばかりのこの国がどう変わっていくのか。
いずれにせよ”不妊”に対して世間や国がもっと意識を向けることは大切なことなのだと思います。
今回の報道で発言自体にフォーカスするだけでなく、この問題の現状を知り深堀りしていくことこそもっとも重要なのかも…しれませんね。
以上DJやきいもの見解でした!