先日こんなツイートが話題になりました。
もし奥様が「産後うつ」を言い訳にして家事や育児を怠ったら怒鳴りつけて躾けましょう。私は産後3ヶ月で衆議院議員選挙を全力で駆け抜けました。
「産後うつ」は「甘え」です。
— 橋本琴絵 (@HashimotoKotoe) September 16, 2020
出産・育児についてぼんやりと書き連ねていきます。
目次
”産後うつは甘え”ツイートが話題に
上記にあるように「産後うつは甘え」という内容のTweetが論議を引き起こす事態に。
当然内容に信憑性などありません。この方は専門家でもなんでもなく、ただのイチTwitterユーザー。(炎上でインプレッションを稼ぎたかったらしい)
この内容がかなりの反感を買い大批判をくらい炎上。当然といえば当然のことですが…。
出産はどれほどのもの?
話は変わって、筆者は先日出産したばかり。まだ数ヶ月しか経っていません。いわゆる”産後”の状態です。それも初めての出産に、コロナ禍という。これまでのような平穏の中での出産…とはいきませんでした。
皆様お久しぶりです。
DJやきいもです。100億年振りの浮上なので「お前誰だっけ?」だと思います😅
4〜5月から怒涛の日々が続き、5月末にめでたく第一子を出産できました。
フルコース出産となり、壮絶でしたが母子ともに健康です😄✨慣れない育児に奮闘中🍼
ブログ復帰はまだまだ先になりそうです🤗 pic.twitter.com/57boAlNI8h— DJやきいも🍠🍂 (@djyakiimo0) June 18, 2020
詳しくはこちらの記事をコロナ禍での出産レポート【実話】
出産とはズバリ「命が命を生み出す」生き物における最大の出来事です。この世に生を受けた人間の中で誰からも生まれてこないで存在する人間はおりません。必ず人間は人間から誕生します。私もアナタも、元々は細胞の塊。それが成長して今現在に至るわけです。
ところで、出産の壮絶さを例えるなら私はこう表現します。
「拷問」です。
経験しないとわからない出産のあれこれ
「拷問」なんて表記すると言葉に違和感を覚える方も少なくないでしょう。なんて表現だ!生命の誕生は神秘的なのに…なんて声が聞こえてきそうです。
しかし私はこれ以外の言葉が出てこなかった。それくらい難産だったのです。そして出産は必ずしも安全とはいえない。母子ともに、です。どんなに健康で状態良好、経過順調でも”死”というリスクは排除できないんです。この医療の進んだ時代でも。
何かを「生み出す」には何かが犠牲になることだってある。生物はそういった紙一重さから逃れることはできないのです。
では、なぜ私が「拷問」と感じたのか。シンプルに限界を超えてしまったからです。
人それぞれのお産がある
私の場合は胎児が割と大きめに育ち、予定日をすぎても出てきませんでした。その間も成長し続ける我が子…(何よりです)小柄な私にとって、大きめな我が子を出産することは容易ではなかったのです。
ダジャレではないですが、拷問と感じたのは”肛門”にあります。(すみません)
体も大きく頭位も大きく。陣痛がきた時には出ようとする我が子の頭を抑えるのに必死でした。それはそれは経験したことのない大きさのうん○ちがもうそこまできているのに出てはいけないというこの矛盾を押さえ込むことが拷問だったのです。
いや、笑い事じゃないんです。体験したことありますか?何十時間も、出ようとするうん○ちを必死で抑えたことあります?あんな苦しい思い、後にも先にもないと思います。(いや先にはまだあるかも)
ということで結局私の体力や精神が限界を迎え、開腹するに至りました。何はともあれ、母子ともに健康だったことが救いです。
出産がゴールではない
「出産おめでとう!」なんて軽々しく声かけしますが、正直にいうと出産はただの通過点。妊娠→出産→育児と道のりはまだまだ続きます。産めばあとは楽しいことや幸せいっぱいだ、という幻想を抱いている方がまあ多い。
育児って、出産したその日からもう始まるんです。
大仕事を終えた余韻に浸る余裕もなければ、ゆっくりなんてしていられません。私はその辺りを甘く見ていました。その怒涛の日々の始まりを予想できなかった。完全に勉強不足でした。まぁ、準備が完璧な人なんてそうそういないと思いますが…
そして”産後”のあれこれ
「母乳は出る?」「傷は痛む」「赤ちゃんは吸いがいい?」「体重の増えはどう」「泣くタイプか」もう考えること、やらなきゃいけないこと多すぎる。加えてコロナ禍。誰とも話せない孤独感。
家に帰ってからというもの、旦那がいない一人の夜。泣き続ける我が子と私がただただ家の中にたたずんでいました。母親という役割を仕事とするなら、こんなブラック企業ありません。
ホルモンバランスは崩れ、メンタルも体もボロボロ。しかし、自分がこの子を生かさないと、この子は死ぬ。こんなに恐ろしい戦線を親というのは走りきっているんです。思っている何倍も何百倍も壮絶で、暗黒で、誰も助けてくれやしない。そういう家庭だってあるんです。
産後うつは甘えではない
産後うつのみならず、「うつ」という状態そのものは甘えではありません。そういった考えに至る背景には、日本古来の「根性論」がいまだに蔓延っているからかもしれませんね…。
人を産み育てる。聞くだけ簡単ですが、相手は人間。試行錯誤し右往左往しながら2歩下がり1歩ずつ進んでいく。子育てってそんなものなのかなと思います。
ともかく外野の言葉は無視です。相手にするだけアナタの貴重な時間が奪われていく。その心ない言葉に心のスペースを支配されないように。産後どう進んだらいいかわからない、という方へ。私も同じです!共にあります。うつは甘えではないですが、甘えてもいいんです。
命は一つです。
心身が健やかでありますように…